tumblr_ojnjebhoWx1s6izgxo1_500

1: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:53:03 ID:aVM
熱帯の海の岸べ、
目に見えぬ月の銀色に輝く光の、
無数のまばゆい閃きの中、
絶え間なく変化しながら、
揺れ動く波のうねりの中に・・・

沈黙のうちに砕け散る波、
閃く水面のかすかな振動の中に、
光の班点に苦しめられながら往復する急速な運動の中に、
輝く輪と弓と線とによって引き裂かれる中に・・・

私の冷静さが、振動する無限世界の言語によって千度も冒され、
無数のひだを持つ巨大な流動状の線の群によって正弦曲線状に侵蝕されるなかに、
わたしはいた

2: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:53:28 ID:aVM
何世紀も前から、何千年も前から、どこででも、どの国ででも、精神病者は嘆いてきた。
彼は、自分が自分の肉体のそばにいると言う。自分の肉体が別のところにあると言う。
誰かが彼の肉体を彼から奪い取ったと言う。
自分は屍体を身につけていると言う。
自分の肉体が空洞だと言う。
誰かが彼の肉体を変えてしまったと言う。
自分は生きた死人だと言う。
彼は言う、自分にはもはや重さがない、
自分はひとりの天使だ、
自分はもはや一個の風船もしくはボールにすぎない、と。

さらにより適切に、自分は透明だ、自分はガラスでできている! と。
そして彼は壊れるのを恐れる。
彼はこうも言う、
自分はからっぽだ、人形に変えられた、自分にはもう諸器官も、腸も、胃もない、
だから自分はもう物を食べてはいけないのだ、
自分は人工的なものだ、
模造品だ、
他人が自分の肉体を占めている

3: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:54:06 ID:Ac7
いいと思うで

4: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:54:17 ID:0vV
熱帯の海の岸べで読むの断念したわ

5: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:54:18 ID:aVM
突然、だが、先駆者としての一つのことば、
伝令としての一つのことば、
人間に先んじて地震を感じる猿のように、
行為に先んじて警報を受けとる私の言語中枢から、
発せられた一つのことば、
《眩しく目をくらませる》ということばにすぐ続いて、
弾道のような何本もの長いナイフ
眩しく輝く何本ものナイフが、空虚の中を、すばやく耕す。

6: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:54:32 ID:mWu
すばやく耕す。

まで読んだ

7: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:54:44 ID:Inq
これにどうメロディ乗せるんや…

8: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:55:11 ID:aVM
彼は、真実を認めることのできない人々に、
本当のこと以上に本当のことを言う。
彼はその人たちに自分を理解させようと空しく試みる。
周知のように、金持ちほど他人の話に耳を傾けようとしない者はない。
どの分野ででも、窮乏は裕福な者たちに実感させるのが最も難しいものだ。
その上、彼は、彼の悲惨な状態が彼を立ち戻らせた基本言語としての、詩的な文体を使用する。
ところが、その詩的な文体を、他人は理解することができず、例外的にしか、また単に《特殊性》としてしか、許容することができない。

9: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:55:11 ID:FDV
これなんかの曲に合わせるんか?

11: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:56:00 ID:aVM
ここまでがAメロ

12: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:56:05 ID:B5B
半目でプルプルしながら言ってそう

13: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:56:38 ID:huU
ノムリッシュゾッ帝かな?

14: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:56:55 ID:aVM
自分という存在の城をもはや全く識別できないということはまた、
様々な事物をもはや以前のようには識別できないということでもある。
自分自身から疎外された彼は、事物たちから疎外され、事物たちは彼から疎外されている。
彼はもはやそれらを当てにすることはできない。

事物の疎外が、事物の価値喪失、機能退化のようなものが、始まった。
彼は、彼の体験するあの誰からも見捨てられた恐ろしい状態の時にでも、
自分が非常に必要としている強固な世界への信頼のために、
事物たちを、それらの物質(マチエール)を、当てにすることができない。

15: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:57:50 ID:aVM
わたしの観察しうる限り遠くまで、黒い点々がそこには作られ、
接近し合い、接近し合って、遂に接合し、ほとんど連続した、ほとんど一塊となった、
果てしない母岩を形成し始める。

すると、その危機的な瞬間に、空間そのものが消える。
そして別の空間が浮かび出る。
そこにも同様の黒い点々があるが、今度は甲虫のようで、
狂ったようにいらいらし、歩き出し、あらゆる方向からやってくる、
まるで、互に混じり合い、癒着し合おうとするかのように。
と、すでに、それらは互に癒着し合って、ほとんどただ一つの塊のようになる。
するとその時、ふたたび空間がぱっと消える。
その間に、新しい空間が位置を占める。
小さいのや、大きいのや、だがどっちにせよ必ず、黒い点々は、すぐに、威嚇しに、襲いかかりに、侵入しに出かける、
ロケットのように飛びながら、最初は小さくとも、到着した時にはいつも巨大な大きさになって。

16: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:58:18 ID:6iQ
オルフェウスの出番やね

17: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:58:36 ID:aVM
こっからサビ

18: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:59:09 ID:aVM
沈黙のうちに砕け散る波、閃く水面のかすかな震動の中に、
光の斑点に苦しめられながら往復する急速な運動の中に、
輝く輪と弓と線とによって引き裂かれる中に、
かくれたり、ふたたび現われたりするものの中に、

変形したり、ふたたび形をとったり、結合し合ったりしながら、
わたしの前で、わたしとともに、わたしの中で、
沈みかかった自分をふたたび立て直そうと拡がりながら、
踊り続ける光の爆発の中に、
耐え難い感情のいらだちの中に、
わたしの冷静さが、振動する無限世界の言語によって千度も冒され、
無数のひだを持つ巨大な流動状の線の群によって正弦曲線状に浸蝕される中に、

わたしはいた、そしてわたしはいなかった。
わたしはとらえられ、われを失い、最大の遍在状態(ユビキテ)の中にいた。
幾千もの微かなざわめきが、わたしを無数の断片に切り刻んでいた。

19: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:59:12 ID:akT
才能なし

20: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)22:59:14 ID:S9P
詩でええやんもう
メロディ乗せられる気がしない

21: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)23:00:18 ID:6iQ
韻をもうちょいメロディに乗せやすいよう直してみたらどうや

22: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)23:00:19 ID:Ac7
眩い光の世界に私は飛び出す
ブリブリ音を立てながら
存在を示すようにかぐわしい香りを漂わせながら
あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!! )

23: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)23:00:25 ID:aVM
稲妻を嵌めこみ光線を閃かせた千の大鎌、
いくつかの森を一気に全部刈り取れるほどに巨大な大鎌が、
恐ろしい勢いで、驚くべきスピードで、
空間を上から下まで切断しに飛び込んでくる。
激しく引き裂かれる殉教者。

わたしは内心ひそかに苦悩しながら、
滅茶苦茶に引き裂かれる苦悩。
それはあたかも、自分の中で、いくつもの細胞が、その弾性の限界に達するまで、
その恐ろしい加速度に自分を合わせてついていくことを、強いられているような苦しみだ。
(細胞自身の痙攣そのものが加速度の原因でないとしたら)

それらのナイフや大鎌と同じ速度の耐え難いスピードに自分を合わせ、
ますます激しくバラバラに裂け、解体し、狂気へと陥ってゆきながら、
ある時はそれらのナイフや大鎌と同じく途方もない高さにまで、
それから忽ち、すぐ次の瞬間には、それらと同じく深海の深さまで、ついてゆくことを強いられる・・・・・・
それにしても、一体これはいつ終わりになるのだろうか・・・・・・
それがいつかは終わりになるとして?
終わった。遂に終わった。

24: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)23:00:41 ID:aVM
終わりや

25: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)23:00:45 ID:Ac7
終わったらしいで

26: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)23:01:31 ID:PAu
元ネタあるんかこれ

27: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)23:01:40 ID:J6N
オペラ?

28: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)23:02:35 ID:NUC
琵琶弾きながら語ってそう

29: 風吹けば名無し 2017/11/27(月)23:02:58 ID:AAS
ただの物語やないか